真冬の外構でやってはいけないこと!!

土間コンクリート刷毛(ハケ)引き仕上げ

だんだんと朝晩が寒くなり、吐く息が白く、日が暮れるのが早くなったこの時期に毎年思うことがあります。

『そろそろヒイカ釣りにいきたいなぁ』
『新作のモンクレール欲しいな』
『氷点下での土間刷毛引きはどう考えても怖いな』
と、この3点をいつも思います。

今回はその3点の中で、『氷点下での土間刷毛引き仕上げはどう考えても怖いな』にスポットをあてて話していきたいと思います。

土木・建築の仕上げにおいて気象条件によって向き・不向きは絶対にあります。
その中で私自身が経験した事柄の一つで、外構工事での土間コンクリート刷毛引きで養生していたにも関わらず、「凍害」にあいました。

コンクリートの凍害の例

経験上「凍害」とは、翌朝硬化しているはずのコンクリートが生コンの色のままでしかもパッサパサ、釘を打っても全然きかないなどでしたが、刷毛引きの凍害では施工後は美しく、硬くなっているのですが、2週間・3週間経つと表面がポロポロ取れていくような現象でした。

原因を考えました。生コンのプラントにも相談しました。
どう考えても『硬化前のデリケートなお肌を荒らしたこと』によって起こった凍害なのです。

皆さん想像してください。
コンクリートを打設後は、コンクリート表面に水が浮き上がってきます(ブリーディングという現象)。浮き上がった水分をコテで均し、表面を整えていくことで綺麗な状態で徐々にコンクリートが固くなっていきます。
ある程度硬化が進んだ後に表面を刷毛で引いていくのですが、真冬の気温が低く硬化しにくい状況でやっと硬化し始めた時に表面を刷毛で荒らすことによって、何ミリか下の層は固まっているのに、また微量に水分が出てしまいその水分が凍害を引き起こしてしまうというメカニズムなのです。

これはほんの一例で、季節による天然素材での仕上げの失敗はほかにもたくさんあります。二次製品や既製品でなく特に天然素材を使った仕上げをするときは真夏・真冬は特に気をつけて施工していきたいと思います。

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