近年、明神綜合建設でも外構工事の一つとして扱うようになりました『ドライテック(別名:透水性コンクリート、ポーラスコンクリート)』をご存知でしょうか?
今回は、ドライテックがどんなものなのか?メリットやデメリットは?明神ではどんな施工を行っているのか? ご紹介させていただきます。
ドライテックとは?
「透水性」という名前からも分かるように、水を通すことができるコンクリートです。
通常のコンクリートに比べてセメント量が少なく、ペーストに覆われた骨材同士がくっ付くことで内部に連続的な空隙(ポーラス構造)を作り、雨水などがコンクリート表面に溜まることなく下へ流れていくようなコンクリートです。
ドライテックの透水性がどのようなものか、まずは動画でご覧ください→
非常に水はけが良く、表面に水が溜まることなく染み込んでいく様子が分かるかと思います。
①どうしても勾配がとれないような駐車場などの土間(一般的な駐車場でコンクリート仕上げをする場合、勾配は2~5%程度必要です)
②U字溝などの排水設備のない場所
③雑草を抑えたい犬走やアプローチ
④透水性を確保したいインターロッキングなどの下地
上記のような場所にドライテックが向いています。
ドライテックのメリット
①勾配をとらなくても良い
前述のように、土間コンクリート等を施工する場合、雨が降った時に水が留まらないよう勾配を付けないといけないですが、ドライテックでは水がそのまま下に落ちるので勾配を取らなくても大丈夫です。
②滑りにくい
コンクリートとは異なり、ドライテックの表面は骨材を転圧した状態なので、滑りにくく転倒などのリスクを減らすことができます。
③表面の温度が上昇しにくい
ドライテックはポーラス構造であることから空気と接する面積が多いため、温度が下がりやすい特徴があります。その為、アスファルトなどと比較しても10℃近く低くなる為、お子様が裸足で歩いた時などのやけどのリスクを減らすことが出来ます。
ドライテックのデメリット
①転石のリスクがある
ドライテックは材料を敷き詰めて転圧することで骨材同士を引っ付けて施工します。その為、骨材同士はペーストを介して点と点で繋がっているような状態ですので、停車した状態で車のハンドルを回すなどをすると、ぽろっと石が取れる(転石)ことがあります。※人が歩いたり、走ったりする程度では問題ありません
また、施工中に骨材表面のペーストが乾いてしまうと、転圧をしても骨材同士が引っ付かない為、気温の高い日(特に5月~8月の夏場)の施工には注意が必要です。
②完全なフラットに仕上がらない(不陸ができやすい)
一般的なコンクリートは流動体の為、金ゴテで表面を均一に整えやすいです。しかし、ドライテックはしっかりと機械で転圧を行うとは言え、粒の集合体であることから表面に凹凸が出来やすくなってしまいます。施工面積が広くなるほど凹凸は発生しやすくなります。
③目詰まりを起こすことがある
長年使用すると、風で運ばれてきた砂や土がドライテックの隙間に入り込み、目詰まりを起こす可能性があります。目詰まりを起こしてしまうと、ドライテックの強みである透水性が損なわれてしまいます。高圧洗浄などで目詰まりを解消すれば透水性も戻りますが、メンテナンスは必要になりますので、施工される際はよく検討された方がよいでしょう。
(弊社では、長い目で見て、ドライテックの施工においても勾配を付けることを御提案することがございます。)
路盤が大事
ドライテックの透水性のカギはなんといっても路盤です。
路盤とは表層のドライテックの下にある下地のことです。この路盤の水はけが悪いと、ゲリラ豪雨などで大雨が降った際に、路盤で貯めこめる水の量を超えてしまい、ドライテック表面まで溢れてしまうということもあります。
弊社の施工においては、この路盤整正で40mm前後の栗石を用いて透水性を確保し、大雨が降ってもしっかり水が染み込むように施工させていただいております。
また、現場の状況によっては、路盤内に透水管を設置し、透水管を雨水桝に接続させておくことで万が一の雨量や目詰まりにより透水能力が落ちても、透水管を通って枡に水が流れるような計画もさせていただきます。
姫路市近郊でドライテックが気になる方は、お気軽にご相談ください!(お問い合わせ)
また、弊社では外構工事全般も承りますので、ドライテックだけでなく、土間コンクリートやフェンスやカーポート、門柱などの施工もお任せください(^^)