安心な家→コンクリートの強度を保つ

2022年9月5日山陽自動車道のトンネル内にて火災が発生しました。負傷された方々のご回復と現場の復旧をお祈り申し上げます。

今回の火災において覆工コンクリートが20cm程度剥落したと聞きました。
おそらく山陽自動車道の尼子山トンネルは矢板工法ですのでコンクリートの厚みは60cmほどあると思います。現地にて専門家による会合があり、20cmものコンクリートが剥落した原因を調査したところ、コンクリートの中性化が原因の一つとされているとの結果があったようです。

覆工コンクリートが広い範囲で剥落した尼子山トンネル

コンクリートの中性化とは、アルカリ性であるコンクリートが、空気中の二酸化炭素にさらされることで表面から徐々に酸化が進行し、アルカリ性から中性へと変化していくことです。中性化が進むと、コンクリート内部の鉄筋が腐食し、コンクリートの強度が低下する恐れがあります。そもそもトンネル内は車の排気ガスが充満しておりコンクリートの中性化の天敵である二酸化炭素が多い状態になっています。

そこで我々工務店も気を付けないといけないのが人間の吐く二酸化炭素です。高気密な住宅で尚且つ床下エアコンを採用している弊社では二酸化炭素による基礎コンクリートの中性化をいかに防ぐか?ということで、換気システムによる基礎内部の二酸化炭素の排出と、タイトモールド型枠による直接コンクリートに空気に触れさせないという方法を用いています。(弊社標準仕様にタイトモールドを採用する要因は他にもたくさんありますが)

コンクリートの中性化を防ぎ、30年後40年後も新築時の耐久性のまま家族と財産を守っていく家を造り続けていきたいと思います。

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